全国の動きと連動したPR戦略
高速道路料金の引き下げが導入された2009年、愛媛県では、しまなみ海道10周年の記念イベントを開催し、愛媛県でのPRを行っています。全国的なニュースに地域の動きを絡めることは、PR戦略として効果的です。しまなみ海道とは、愛媛県の今治市と広島県の尾道市とを結ぶ約60キロの西瀬戸自動車道の愛称です。瀬戸内海に浮かぶ6つの島に9本の橋が架けられており、通行可能なのは車だけではありません。ウォーキングやサイクリングを楽しむための自転車歩行者専用道路も設けられています。
海峡を横断する自転車専用道路
愛媛の瀬戸内海横断自転車道は、日本で初めての海峡を横断する自転車専用道路です。全長は自動車道よりやや長く70kmあります。自治体ではPR戦略として、しまなみ海道に親しみを持ってもらおうと自転車の貸し出しを行い、サイクリングを気軽に楽しめるようにしています。レンタサイクルを行うレンタサイクルターミナルは全部で13ヶ所あり、貸出料金は自転車の種類や年齢によっても異なりますが1日300円から500円です。レンタルを申し込む際に保証料として1,000円の支払いがありますが、貸し出されたターミナルと同じターミナルへ自転車を返却した場合には、保証料が戻って来ます。
しまなみ海道開通10周年記念イベント
2009年の愛媛の大きなPR戦略となっているしまなみ海道開通10周年のイベントは、2009年の4月から10月までの半年間にかけて行われ、「花とアート」をテーマとした様々なイベントが開催されています。イベントは3つで「10thアニバーサリーコンペ」、「しまなみ感動美術館」、「しまなみ”花”海道」です。中でも「10thアニバーサリーコンペ」は東京都内でも開催されるため、地域にとどまらないPR効果が期待されます。
「坂の上の雲」のまちづくり
近年松山市が大々的に力を入れている愛媛県のPR戦略といえば、「坂の上の雲」のまちづくりです。「坂の上の雲」は司馬遼太郎の作品で正岡子規、秋山好古、真之という松山出身の3人の主人公が登場します。松山市の中心部には、「坂の上の雲ミュージアム」が創設されました。その目的は松山をより魅力的なまちにするというもの。特に有名な観光スポットである松山城付近では坂の上の雲を意識したまちづくりが進められ、城下の商店街の道路は美しく整備されています。夜には街灯が照らされ、レトロな雰囲気を楽しむことが出来ます。
ドラマの放送と連動したPR活動
NHKでは2009年の11月から第1部、2010年の秋に第2部、2011年の秋に第3部というように、3年間をかけてスペシャルドラマ「坂の上の雲」が放送されます。このドラマは撮影にも3年以上の歳月がかけられています。ドラマの放送を楽しみにされている方も多くいらっしゃるでしょうが、放送開始後の松山市・愛媛県のPR効果は大変大きなものになると予測されています。もちろんドラマの企画からがPR戦略に盛り込まれていたわけで、本当に壮大な計画であったことがわかります。
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